2016/01/12

沖縄県、基地依存脱却、「アジアのハブ」へ一歩 1月に台北で商談会

 沖縄県は2016年1月19日、県内の産業と台湾企業をマッチングする商談会を台北市の国際会議センター(信義区)で開く。IT関連や製造業を中心に200社近い企業が参加する見通し。県の経済はIT産業の急成長で米軍基地への依存から脱却し、新たな成長フェーズに移ろうとしている。恵まれた立地を生かして産業集積と物流の高度化を同時進行し、「アジアのハブ」に脱皮する――。戦略を推進する上で、最も近いアジアである台湾とのビジネス強化は重要な一歩になる。

 商談会には県内企業30社、台湾企業約150社が参加する予定。県内企業がそれぞれ会場にブースを設置。商談は一回あたり30分間で、1社につき5社程度の商談ができる計算になるという。主催する沖縄県産業振興公社台北事務所の久高将匡所長は「製造業が多い。戦略はどれだけ実際のビジネスを増やせるかが重要だ」と語る。

 県の経済は転換点を迎えている。東京の7割程度とされる人件費の安さに加え、「情報通信産業特別地区」「情報通信産業振興地域」の2つの特区制度の優遇措置が奏功してIT産業が急成長。総所得に占める基地関連収入の比率は日本復帰直後に15%程度だったのが、現在は5%以下まで低下している。さらに空路5時間圏内に20億人のアジア市場が存在する恵まれた立地を活用し、国際物流ハブ機能を高めて一段の飛躍を目指す時が来ている。

 最大の課題が製造業の育成だ。観光やIT産業が発達している沖縄は物流面では入超の状況が続いており、物流コストを低減するために出入りのバランス改善が課題になっている。製造業の発展が解消できるかの鍵を握る。うるま市の中城港湾新港地区工業団地などで金型企業の誘致が進んでいるが、産業集積は道半ばだ。そのため地理的に近く、製造業の国である台湾からの企業誘致やビジネスマッチングは格好の解決策になりうると期待されており、県は台北市で毎年開かれるアジア最大級のIT見本市「COMPUTEX」に毎年出展するなど関係強化の取り組みを強化してきた。
 
 商談会を主催する沖縄県の現地事務所である産業振興公社台北事務所の久高将匡所長は「アジアの活力をいかに取り込むか、沖縄の取り組みは日本全体にとっても試金石になる」と強調している。

コメントを投稿