2015/08/03

■Guidercare■お年寄りと子供の見守りに特化した製品開発。Guidercareの「Care Wacth」

この特徴はビジネスモデルを絞り込んだ製品開発である。Guidercareが開発した「Care Wacth」は「お年寄りの見守り」をテーマとした製品である。独自のセンサーにより脈拍、血圧、血糖値といったデータを収集してアプリにアップロード。家族や介護人(見守る側の人)はお年寄りのコンディションを常に確認することができる。また、GPSモジュールを内蔵し、散歩に出かけたお年寄りの現在地の確認や散歩の軌跡。さらに家を飛び出して徘徊するお年寄りを追跡することもできる。お年寄りの徘徊対策機能、子供の迷子防止機能が備わっていることも特徴のひとつだ。

血圧の測定は指に装着できる小型の血圧計を使用。より正確に血圧を測定したいときには通常の血圧計を接続してい使用することもできる。データは介護人向けや家族向けにサービスメニューを選択することによって転送が可能。主治医向けにデータ送信し、情報を共有することもできる。薬の飲み忘れを知らせるアラーム機能もある。

開発者は自らこうコメントする。「弊社の製品はお年寄りと子供向けに特化した製品開発を行っています。スポーツでの利用にはフォーカスしていません」という点を強調。「一般的には必要のない機能(使用頻度の低い機能)をたくさん盛り込んで、『何でもできる』(多機能/高付加価値)をPRするケースが多いが、弊社の製品はシンプルにお年寄りと子供に使って欲しい商品です。多機能ではなく、逆に無駄を削ぎ落とすことで使い方ができるだけシンプルな製品作りを目指しています」とコメントする。

「お年より向け」を裏付けるように充電器もユニーク。時計に充電コードの端子を差し込むのではなく、本体を覆うカバー付きのドッキングステーションのような形だ。時計を充電器に装着して、カバーを閉めると自動的に充電が始まり、充電が終了すると音声アラームでお年寄りに知らせる。

一般的にUSBでの充電方法はお年寄りや子供は使いにくい。これならコードを装着するときその向きを気にしながら行う細かな作業がなく、お年寄りでも子供でも誰でも簡単に充電ができる。充電は2時間で完了。1回の充電で3~4日間は使用可能。仮にGPS機能をフルに使っても充電なしで2日間はもつ。

「非常ボタン」も特色のひとつ。ボタンを押すと瞬時に介護人(介護をする側の人)の電話にこの端末を持っている要介護者の位置が伝わる。通話機能によって会話もできる。つまり専用のホットラインを内蔵。(2Gチップなので日本国内では使えない)また、緊急用の「SOS警報」を発したり、要介護者が置かれているコンディションが介護人にダイレクトに伝わる。

Guidercareの「Care Wacth」はヨーロッパではすでにサービスを開始している。SIMカードとのパッケージプランでアプリ利用料を徴収することが基本的なビジネスモデルだ。台湾でもサービスを開始。6月30日までの限定でモニター募集も行っているという。日本でのサービスについては「詳細は説明できないが、各種認証の問題やキャリアとの折衝など現在進行中である」という。「日本国内だけでも300万人~400万人規模の潜在的な市場がある。ぜひ日本でのビジネスを実現させたい」と担当者のコメント。たいへん前向きな姿勢だ。

この製品に関して個人的には「電話ができる機能」に注目している。Guidercareの「Care Wacth」は腕時計が電話機の機能持っている。時計の裏側にSIMカード用をセットすることができ、腕時型の電話機として利用することができる。「流星号」(スーパージェッター)や「ジャイアントロボ」が呼べる通信機能を持っているのだ。子供のころこんな時計が欲しかった。(実際に「流星号」は来ないが・・・)

実は、時計型の電話機は技術的にはだいぶ前から実現可能だった。実際、エプソンは1998年の長野オリンピックのときに時計型電話機(PHS)を市販している。問題はその使い方・・・。結局のところ時計型の電話は普及しなかった。ニーズがなかった(?)、使い方の提案ができていなかった(?)、さまざまな理由があるだろう。

これは携帯電話にテレビ電話機能が付いたときも同じだ。誰もが「未来のものと思っていたテレビ電話が現実のものに・・・」と思ったが、結局のところ普及はしなかった。電話で会話をするときに相手の顔を見る必要がなかった。電話機は電話機で音声通話ができればよかったのである。さらにコミュニケーション手段は音声通話から文字チャットになり、TV電話の必要性はますます遠退いている。ハイテク、高付加価値など機能から入るお仕着せの便利さではなく、ユーザーが求めている真の便利さに耳を傾けなければどんどん取り残されていく。日本企業はもっとアジアの市場を見るべきだろう。

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