2014/08/10

■日曜コラム■お酒の飲み方<その4>醜態は絶対にダメ/「酒の席の無礼講」は通じない

中国では通じない「お酒の席の無礼講」

飲み過ぎてついつい羽目を外してしまったり、酔った勢いでつい失礼な発言をしてしまったり、これは恥ずべき行為です。日本では「酒の席だから」、「酔っているから」と大目に見てもらえることが多いですが、中国ではそれは通じません。日本人は宴席での失態には意外と寛容なのですが、しかし、中国では酔った勢いで醜態を晒したり、相手に失礼な行為をしたりすると、後で必ず厳しい評価が待っています。

宴席で醜態を晒すことは絶対に許されないのです。中国では「酒の席の無礼講はない」と心得ておきたいものです。例えどんなに飲んでも、礼儀を守り、節度ある態度で、酒宴が終わるまで凛々しく立ち振る舞わなければなりません。

例えば、「乾杯攻撃」で中国人に負けないように頑張って飲んだ日本人が結局飲みつぶれてしまう光景をこれまでたびたび目にしてきました。床に座り込んで動けなくなってしまったり、トイレに入ったまま帰って来なかったり、テーブルにうずくまって寝込んでしまったり、そんな光景です。これは周囲の人たちを心配させたり、気を使わせてしまったり、たいへん恥ずかしい行為です。

ホスト役に対してもたいへん失礼な行為です。日本では駅のベンチで寝てしまったり、道端で動けなってしまったり、週末の繁華街などでよく見る光景ですが、しかし、中国では酒に酔いつぶれることは恥ずべき行為です。中国ではまず目にすることはありません。

酔ってふらふらになってもシャキッとして場を締め括り、しっかり歩いてレストランを出て、颯爽とタクシーに乗って自宅に帰る。「面子」にかけて自分の醜態を他人に絶対見せないのが中国人のプライドなのです。酔って醜態を晒すことは、彼らの「面子」が許さないのです。

日本では「接待」の場で、商社の若手社員がその場を盛り上げることがあります。商社マンはあの手この手で場を盛り上げるための術を実によく心得ているようです。特に若手社員はお客様を喜ばせるツボを先輩から伝授され、「接待」はその実践の場であり、若手社員の活躍の場でもあります。しかし、中国では「酒の席での無礼講」は許されません。もちろん「旅の恥は掻き捨て」もありません。誘い合って楽しくお酒を飲むのはいいが、礼儀と節度を守り、最後まで紳士的に振る舞うことが重要なのです。

ある時、若手商社マンが何とか場を盛り上げようとネクタイを「鉢巻」のように頭に巻いて歌を歌ったり、着ていたワイシャツを脱いで踊ったり、さらに悪ノリが過ぎて腰のベルトを外してズボンを脱ごうとしたり・・・。ある時、そんな光景を見ていた中国人が堪りかねてついに席を立ってしまいました。中国人に対してこのような破廉恥な行為は厳禁です。たとえ宴席の場でもその人の言動を冷静にじっと観察しているのが中国人です。あなたはしっかり観察されていると心得ておくべきです。人間関係はお酒の席で培われるものです。しかし、一歩間違うと信頼関係をガラガラと壊すことにもなりかねない。破廉恥な行動、恥ずべき言動は厳禁です。自分自身のお酒の適量と飲むペースを把握して、楽しい宴席を心がけたいですね。

■日曜コラム■担当:ASIA-NET代表 吉村 章
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Bridging people, business and culture in Asia


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