2014/04/25

日本の2014年第1四半期対中国直接投資は47%減

中国商務部の4月17日のプレスコンファレンスで今年第1四半期の中国の海外直接投資受け入れの数字が明らかにされた。

中国の今年第1四半期の海外直接投資受け入れは、実行額ベースで、全体としては172.9億米ドル、対前年同期比5.5%増と増え続けでいるものの日本企業の投資が12.1億米ドル、対前年同期比47.2%減と大きな落ち込みを示している。

対中国直接投資実行額は今年第1四半期、全体では対前年同期比5.5%増であるが、これはサービス業務向け投資が同20.6%増と持続的に増加していることによるものであり、製造業向け投資はここのところ中期的に右肩下がりであり、今年第1四半期も対前年同期比11.7%減であった。

かつて「世界の工場」と言われた中国は明確に「世界で中心的な役割を果たす市場」へと転換をしており、このあたりにも、前述の日本企業の中国向け直接投資が足元で頓挫している原因があると思われる。ともあれ、日本の対中国投資の中身を分析してみる必要があり、このあたりの突っ込んだ考察は重要である。

今年第1四半期の日本の対中国直接投資が対前年同期比で大きくダウンしている背景には、製造業向け直接投資の一服感があるように思われる。

製造業向け直接投資の領域では、東日本震災対応やタイの洪水対策の一環としての中国生産基地の強化などは一段落ついたと考えられ、また、中国生産を中国市場を見据えて行っている企業を別にすると、中国生産・日本持ち帰りを軸に中国生産を行う企業群にとっては、円安が定着したかに見える現況下では中国拠点の生産能力を増強する利点は少ない。

また、これは余談だが、商務部統計には金融業(銀行・証券・保険)向け投資が含まれていないことにも意を払っておく必要があろう。

日本の新聞の論調は日中関係の冷え込みを反映する落ち込みというものになっているが、やや一面的な見方のように思う。

本件で、何かお気づきの点があればぜひフィードバックをいただきたい。

140419 浦上アジア経営研修所/代表 浦上 清

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