2014/03/18

雑感・ビットコインの未来■コラム■

直近のニュースの一つとして、日本政府がビットコインを通貨ではなくモノとみなし、貴金属などと同様に取引での売買益などは課税対象にする方針を固めたというものがありました。本件で、日経新聞は「政府が取引ルールを示すのは主要国で初めてで、国際的なルール作りの契機となりそうだ」と報道しています。

私自身は、ビットコインに限らず、アマゾンコインや航空会社のマイレッジ、各種のお店が発行するポイントなどこの世の中で広がり続けるいわゆる「ブランド通貨」の空間に興味を持っています。こうしたマクロ的な動きの中に、「信用」の分散化傾向をみているからです。

国家が持つ通貨発行権の世界と「ブランド通貨」空間の世界。国家が発行する通貨と企業などが発行する「ブランド通貨」。私は、こうした空間の広がりの中に政治的国家を相対化する視点を見出すことができるように考えており、こうした視点は大切なのだろうと思います。

中国は昨年12月初旬、ビットコインが及ぼすリスクを回避するために、銀行など金融機関に対して、ビットコイン取引への関与を禁止しましたね。そして、日本では、政府がビットコインは貴金属などと同様モノであるとし、法的なルールの準備を行うとのことです。

中国ではビットコイン取引への金融機関の関与が禁止されたものの、ビットコインについて、ITセキュリティ対応や取引業務の仕組みなどの観点からさまざまな形での議論が行われているように思われます。このような領域の問題については、通貨の専門家やITシステムやITセキュリティの専門家、そして取引に関連する制度や業務の仕組みなどについて専門的知識を持った人たちを交えた議論やこうした議論を踏まえた視点の提示と具体的な方向性の提示などが多分必要なのではないかと思います。

ビットコインを単なるモノとみなし、これからの法的な対応を考えるという日本政府の基本的な見解の表明がありましたが、個人的な意見としては、もう少しこうした領域のことについて思考をめぐらせ、検討を踏まえてから、方向性を出してもよかったのではないだろうかと考えています。

日本の政府や政権与党などが事を拙速で進めようとしている印象は否めませんし、何と言っても日本政府の対応姿勢にグローバル性を感じません。


140310 浦上アジア経営研修所/代表 浦上 清

http://mingtiangenghao.blogspot.jp/2014/03/blog-post_10.html

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