2014/03/09

■日曜コラム■「問題ない」という中国人は「問題あり」?

シリーズ「3つの没有に要注意」<その1>

中国ビジネスに関わる皆さんに、まず伝えたい注意点です。テーマは「3つの没有(メイヨウ)に要注意」がキーワードです。3つの没有(メイヨウ)とは、最初に「没有問題」(メイヨウウェンティ)、2つ目は「没有関係」(メイヨウグゥアンシ)、そして3つ目は「没有弁法」(メイヨウバンファ)、この3つです。

■何度も何度も聞かされる「没有問題」(メイヨウウェンティ)

「没有問題」(メイヨウウェンティ)と口癖のように言う中国人がいます。中国ビジネスに携わっている方なら相手の中国人から頻繁に耳にする言葉です。これは「没有問題」とは「問題ありません」という意味ですが、私の経験から「没有問題」という中国人は必ず何か「問題ある」と考えて接していったほうがよさそうです。

そうお勧めするのはなぜか? 彼は決して嘘をついているわけでも、問題を隠そうと思っているわけでもないのです。我々が注意しなければならないポイントは「基準の感覚差」です。つまり、「これは問題だ」と感じる境界線が日本人と中国人とではだいぶ違うようです。「問題だ」と認識するときの基準が日本人と中国人とではだいぶ違うのです。

■基準の感覚差をウォーターサーバーに例えると・・・

例えば、ここでウォーターサーバーをイメージしてください。満々と水が満たされている状況を100とします。水の補充はまだまだ必要のない「問題ない」という状況です。

水を使っていくとメモリが80のところまで下がります。しかし、まだまだ水はたくさんあるので補充は必要ありません。メモリが50のところまでいくと「そろそろ水を補充したほうがいいかな」と思い始めます。20まで下がると「すぐに補充しなければ」と思います。

補充を忘れてメモリが10を下回ってしまうと「たいへんだ。すぐに補充しなければ・・・」と慌てて補充用の水を注ぎ込みます。つまり、この「たいへんだ・・・」と感じるポイントが20のところなのか、10のところなのか、これが「基準の感覚差」です。

■日本人は60のところで「これは問題だ」と認識する

60のところまで水が減ると補充の検討を始めるのが日本企業です。問題を先取りして(事前予測)、早めに手を打ちます。一方、中国企業は「まだ大丈夫。あと60も残っている」と考えます。メモリが50になっても、40を下回っても、「まだ大丈夫だろう」と考えます。問題の「深刻さ」に対する感覚が違いのです。これが「基準の感覚差」でです。

メモリが10を下回ると日本企業は「この問題はたいへん深刻な状況」と考えますが、中には「まだ大丈夫、大丈夫」と考える中国人もいるわけです。

この「問題ない」という感覚は、本当に「問題ない、大丈夫だ」と思っているのか・・・、「問題点は認識しているけど、何とか自分で対応できる・・・」と思っているのか・・・、「本当は大丈夫じゃない」ということを隠そうとしているのか・・・、この点はなかなか判断できません。

最初のふたつについては、中国人も決して相手をごまかそうとか、日本企業を欺こうか、担当者を騙そうと思っているわけではないのです。それが「基準の感覚差」なのです。

「問題ない」という中国人は繰り返し再チェックすべし。さらに、「仮説力チェック」を行うと相手の仕事に対する姿勢や仕事の処理能力、その人の誠実さなどが見えてきます。「信頼できる中国人と危ない中国人の見分け方」のポイントは「仮説力チェック」です。次回は「3つの没有」をもう少し掘り下げて、「仮説力チェック」についても紹介していきます。


つまり、「これは問題だ」と感じる境界線が日本人と中国人とではだいぶ違うようです。「問題だ」と認識するときの基準が違うのです。

たとえば、ウォーターサーバーをイメージしてください。満々と水が満たされている状況を100とします。水の補充はまだまだ必要のない「問題ない」という状況です。

水を使っていくとメモリが80のところまで下がります。しかし、まだまだ水はたくさんあるので補充は必要ありません。メモリが50のところまでいくと「そろそろ水を補充したほうがいいかな」と思います。20まで下がると「すぐに補充しなければ」と思います。

補充を忘れてメモリが10を下回ってしまうと「たいへんだ。すぐに補充しよう」と慌てて補充用の水を注ぎ込みます。

つまり、この「たいへんだ・・・」と感じるポイントが20のところなのか、10のところなのか、これが基準の感覚差です。


■日本人は60のところで「これは問題だ」と認識する

60のところまで水が減ると補充の検討を始めるのが日本企業です。一方、中国企業は「まだ大丈夫。あと60も残っている」と考えます。メモリが50になっても、40を下回っても、「まだ大丈夫」と考えます。問題の「深刻さ」に対する感覚が違いのです。つまり、これが「基準の感覚差」でです。

メモリが10を下回ると日本企業は「この問題はたいへん深刻な状況」と考えますが、中には「まだ大丈夫、大丈夫」と考える中国人もいるわけです。

これは、「本当に大丈夫だ」と思っているのか・・・、「大丈夫じゃないけど自分で何とか対応できる」と思っているのか・・・、「大丈夫じゃない」ということを隠そうとしているのか・・・、これは3つのパターンがあります。

つまり、最初のふたつは決してウソをついているわけではないのです。日本企業を欺こうとおもっているわけでも、担当者を騙そうとおもっているわけでもないのです。それが「基準の感覚差」なのです。

「問題ない」という中国人は繰り返し再チェックすべし。さらに、「仮説力チェック」を行うと相手の仕事に対する姿勢や仕事の処理能力、その人の誠実さなどが見えてきます。


■日曜コラム■担当:ASIA-NET代表 吉村 章
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Bridging people, business and culture in Asia


◆Yahoo! JAPAN ビジネスニュースにてコラムを執筆中
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/yoshimuraakira/

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