2014/06/24

シリーズASEAN事情(18)インドネシアでは安定した政治状況が発展を裏打ちする

30年に及ぶ長期政権(1967~1998年)を担った第2代大統領スハルトの時代に東南アジアのリーダーとして君臨していたインドネシアは、その後、長い低迷期にありました。

スハルト体制が崩壊した後の6年間に、ハビビ、ワヒド、メガワティと度重なる政権交代があったこともあり(どこかの国よりはましですが)、国内産業の工業化は足踏み状態となっていました。加えて、9・11同時多発テロ以降に増加した国内テロなどの影響を受け、発展途上国では経済発展の必須条件である外国からの投資が低迷した時期です。

2004年に誕生したユドヨノ政権は、2009年に再選を果たし、予定では2014年までを任期とする長期政権となる見込みです。また、この数年は国内テロ事件発生件数が減る傾向にあります。こうした変化に敏感に反応したのが、インドネシア市場進出を目指す外国資本の耐久消費財メーカーです。

■2億人を超えるインドネシア巨大市場

政情が安定し、国内経済が成長基調にあるとなれば、2億人を超えるインドネシアは巨大市場への道を突き進んでいるということでしょうか。一般に、人口当たりのGDPが3000米ドルを超えると、耐久消費財の購買が急増するといわれています。上記の表を見ると、この意味ではインドネシア市場はまさに爆発的な成長の兆しを見せているといえます。

既にいろいろなメディアで報道されているように、インドネシアのFacebook登録者数は3500万人を超え、イギリスを抜いてアメリカに次ぐ世界第2位になりました。インドネシアの若者は、スマートフォン(Blackberryが一番人気)で、FacebookやTwitterなどのSNSを利用しています。このあたりはマレーシアやタイの若者と同じ行動パターンといえます。

SNS関連でいえば、都市部の若年層を対象にしたSNSによる広告活動があります。インドネシアでは30歳未満の若年層が人口のほぼ半分です。単純計算では、都市部だけでも5000万人近い若年層が存在することになります。ジャカルタのコンビニエンスストア「セブン‐イレブン」では、既存のマスメディアからSNSを中心にした広告活動へ切り替えています。結果として、非常に効果的に対象セグメントの囲い込みができています。

インドネシアに限らず、成長が続く発展途上国では、旧来の伝統・文化・価値観が駆逐され、海外から流入した文化・価値観が若者を中心に急速に浸透しています。ジャカルタの若者も、東京の若者も、ニューヨークの若者も、ロンドンの若者も、SNSを介して、リアルタイムに同じ価値観や関心を共有可能な時代といえます。


◇もの作りのスペシャリストのための情報ポータル「MONOISTist」にて
 知っておきたいアセアン事情」を連載中
 http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/kw/fpro_aseanpro.html

◇コラム DCS代表 栗田 巧

http://www.dcs-group.jp

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