2014/06/03

シリーズASEAN事情(15)シンガポールはひとり人当たりのGDPで日本を上回る

■淡路島サイズの国土に500万人の人口

2010年統計では、シンガポールの「1人当たりのGDP」は日本を上回りました。こうした実質的な経済指数で、アジアの国が日本を上回ったのは、初めてのケースではないでしょうか。シンガポールは、淡路島サイズの国土におよそ500万人が暮らす世界でも有数の小国です。

天然資源は全くなく、毎日の飲料水まで隣国マレーシアから輸入しています。成功条件のほとんどを持たないシンガポールが、先進国レベルの経済発展を遂げたのは、シンガポール政府の手腕と言われています。

1980年代、シンガポールにも海外から製造業を中心とした投資が増加しました。Jurong、Bedokなどの工業団地は当時開発されたものです。しかし、1990年代以降、労働人口の限られるシンガポールでは、付加価値創出を目指す多種多様な経済政策が打ち出されました。

現在、シンガポール国内の工場の多くは、隣国マレーシアから通って来る「労働力」で成立しています。シンガポールとマレーシアの国境であるセカンドリンクは、毎朝シンガポールへ通勤するマレーシア人で大混雑です。ここで、過去20年間の主要な経済政策を見ていきましょう。


■シンガポール、誰も想像しなかった驚異的な成長

シンガポールは1965年8月5日にマレーシア連邦から独立して誕生した国です。当時のマレーシア政府の進めるマレー人優遇政策に反発して分離独立したのですが、実際は追放されたというのが真実です。独立を国民に伝えるテレビ演説で、初代首相となるリー・クワンユーが涙したのは有名な話です。

マレーシアから見放されたシンガポールが、その後、驚異的な経済成長を遂げ、貨幣価値で換算すれば2倍以上の価値を持つに至るとは、当時誰も想像できなかったことでしょう。


◇もの作りのスペシャリストのための情報ポータル「MONOISTist」にて
 知っておきたいアセアン事情」を連載中
 http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/kw/fpro_aseanpro.html

◇コラム DCS代表 栗田 巧

http://www.dcs-group.jp

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