2014/02/27

シリーズASEAN事情(1)ASEAN済統合におけるメリットと「タイプラスワン戦略」

このコラムではASEAN諸国の動向をシリーズで28回に渡ってお伝えしていきます。最初は「ASEAN経済統合」におけるメリットと「タイプラスワン戦略」についてです。引き続きラオス、カンボジア、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど、国別に各地のビジネス事情やそれぞれの地域のカントリーリスクとビジネスについて取り上げていく予定です。

「チャイナプラスワン戦略」(Chine Plus One)の中、新たな中核拠点としてASEANが注目を浴び、特にタイへの進出などが目立つちます。「タイプラスワン戦略」(Thai Plus One)は、タイを中心に聞く新しい言葉です。タイではすでにこの「タイプラスワン戦略」が動き始めています。もちろん、中国以外の選択肢を探る「チャイナプラスワン」の亜流なのですが、このプラスワンの対象となっているのが、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーと言ったメコン川流域の国々です。

なぜ、今タイ以外の選択肢を探る戦略である「タイプラスワン戦略」が関心を集めているのでしょう。まずは、今回から数回に分けて、「タイプラスワン戦略」と言う視点から、これらのメコン地域の国々を取り上げていきたいと思います。

■2015年の「ASEAN経済統合」におけるメリットには以下の3つが考えられます。

まず、「ASEAN経済統合」におけるメリットですが、ASEANの持つ大きな潜在力は、経済発展段階の異なる複数の国で構成されていることに起因しています。国民1人あたりのGDPが日本を上回るシンガポールのような先進国から、メコン地域の国々に代表される開発途上国です。結果、ASEANは人口6億人を超える巨大消費者市場と、低賃金の労働力市場と言う2つの異なる側面を併せ持っています。
1.人件費の安いメコン地域で生産した製品のASEAN域内の関税が原則0%
2.ASEAN域内の人の移動自由化(専門職、熟練労働者が対象)
3.経済回廊(国境を超える道路などの運輸インフラと経済開発計画。現在9本計画中)の整備、陸路での通関手続き電子化

■多様性を持つASEAN経済圏の魅力

まずは大きな枠組みから、東南アジア諸国連合(ASEAN)が向かっている方向を見てみましょう。
ASEANが進めている自由貿易協定(AFTA)の最終ステップとして、2015年に東南アジア経済統合が実現します。AFTAに基づく域内の関税撤廃は2段階で実施されています。まず2010年にASEAN先進国であるシンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ブルネイの6カ国間で実施されました。2015年には、メコン地域のベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーの4カ国が対象となります。これにより、名実ともにASEANという一大市場が形成されることになります。

次回のコラムでは「タイプラスワン戦略」について

◇もの作りのスペシャリストのための情報ポータル「MONOISTist」にて
 知っておきたいアセアン事情」を連載中
 http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/kw/fpro_aseanpro.html

◇コラム DCS代表 栗田 巧
 http://www.dcs-group.jp

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