2014/01/12

■コラム■【日曜コラム】「個人は会社を代表していない」(?) 「春節」時期の転職/業務の「引き継ぎ」に注意

「春節」の時期は転職の季節です。「中国側の担当者が突然会社を退社してしまい、ビジネスがストップしてしまった」といった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思います。転職する担当者が後任の担当者へ業務の「引き継ぎ」を十分に行わないまま会社を辞めてしまう。こんなことがしばしば起ります。

日本なら辞める人が新しい担当者を伴って挨拶にやってくるところでしょう。しかし、そんな日本では「あたりまえ」のことが期待できないことがあるのです。日本人は担当者は辞めた後の業務が滞らないように業務の「引き継ぎ」をすることが「あたりまえ」と考えるでしょう。しかし、中国ではそうとも限りません。

挨拶がないどころか、メールでの連絡すらないことがあったり、「後任者」さえ決まっていないというケースがあったり、日本の「あたりまえ」がまったく通用しないこともあるので要注意です。

中国ビジネスは「会社対会社」ではなく、人と人の繋がりでビジネスが動いていると考えたほうが無難です。もちろん、ビジネスは会社対会社で契約書を交わして進めるものです。しかし、実際にビジネスの現場を動かしているのは現場の担当者であり、会社対会社の契約以上に、現場の人人の関係作りが重要なのです。

さらに、担当者が代っても「引き継ぎ」がないケースが多く、担当者が辞めてしまうとこれまでの業務に支障をきたすばかりか、これまで培ってきた人間関係を再構築しなければならないこともあります。

「後任者」の人選は、あくまでも取引先である中国企業側内部の問題です。しかし、実は日本側から注意を払っておきたいポイントでもあります。「窓口となっている担当者が突然会社を辞めてしまう可能性がある」、「もしも彼が辞めてしまったら、彼が担当していた業務は誰が引き継いでくれるか」、このような点を日本側から意識しておくことが中国ビジネスでは必要なのです。

担当者が辞めてしまっても業務が滞らないように、彼の同僚や部下、アシスタントの中で誰がキーパーソンになるかある程度検討をつけておきたい。担当者が辞めた後のキーパーソンを予め探しておくことをお勧めする。

そのためには窓口になっている担当者だけではなく、日ごろから彼の同僚や部下とのコミュニケーションを図る機会があれば理想的。メールは必ずCCで複数の担当者に送る。彼の下で誰がどんな権限を持っているかもある程度は把握しておきたいところです。

こうした点は日本企業同士の取引なら気にしなくてもよいポイントです。なぜなら担当者が代わってもしっかり「引き継ぎ」があり、後任の担当者が前任者の業務を引き継いで問題なく進めてくれるうからです。しかし、中国企業との取引の場合、「個人は会社を代表していない」と心得ておくべきです。

日曜コラム担当 ASIA-NET 吉村 章


※たくさんの方から問い合わせをいただいています「中国人に絶対送ってはいけない品物」は、こらちの バックナンバーはこちらからご覧いただけます。

http://www.ippc.biz/DetailComment.aspx?nid=1340

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