2013/12/03

■コラム■中国の学卒就職難と支援活動の必要性

近年、中国のジョブマーケットでは企業などの求人数が求職者数を上回る局面が続いているものの、こうした状況は求職者にとっても企業などにとっても大変難しい状況だと言わざるをえない。

 企業は専門職人材や実務能力に長け、会社のルールに従い安定的かつ積極的に職務を遂行する者が欲しい。一方で、求職者について企業に言わせると、こうした能力や安定感に欠ける者が多いわりには給与や昇格志向が強い。このように、企業が求める人材と職を求める人材の間にはミスマッチが存在することが多い。

 こうした全体状況の中で、大学などを卒業し、初めて仕事を探す者にとっては極めて困難な時期が長い間続いている。

 China DailyのVideo欄の中にDigest Chinaというコーナーがあり、"Does China have enough jobs for college graduates?"という記事(2013年1月23日付、URL: http://video.chinadaily.com.cn/2013/0123/52.shtm)が掲載されている。

 中国全体の状況をマクロ的な統計(人力資源和社会保障部)に基づき示せば、2012年第1四半期の時点では、求職者数100に対する求人数は108であったという。また、求職者全体の59%を占める第3次産業における求人数は求職者数を13%下回るものであった。また、第2次産業では、求人数が求職者数を上回っていた。

 全体としての中国社会における就職難はさまざまな面でのミスマッチの存在を背景とするものであり、このことは、前掲のビデオ画像にもよく現れている。

 いぜれにせよ、中国社会に限らず、洋の東西を問わず、「適材適所」という言葉は具現化することが難しいものであることは言うまでもないが、中国の学卒が置かれた状況は相当に過酷なものだと思う。中国で大学を卒業した者や初めて職を求める卒業予定者にとり、社会に出ることは困難な門出である。

 現在の中国社会において、大学を卒業しようとする者や新卒者などに対して、教育や研修活動などの支援の手を差し伸べることは大変重要な社会的課題だと思う。

(131203 /浦上アジア経営研修所)

http://asiaitbiz.blog20.fc2.com/blog-entry-1046.html

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